2007年12月11日

歓喜に向かって

Till glädje



 ベルイマンの作品の中でも特に良かったと思う作品のひとつ。元祖「ある結婚の風景」という感じでしたが、こっちの作品の方が、もっとハートフルで暖かい作品のような気がして私は本作品の方が好き。

 俳優兼監督のヴィクトル・シェーストレムがちょっとしたキーパーソンで出てくる。

 ストーリーは火事で焼死して亡くなった妻の回想なんですよね。オーケストラのヴァイオリン奏者スティーグは同じくヴァイオリン奏者をしていたマッタという女性と恋愛に落ちて結婚し、子供も授かる。しかし、子供っぽい性格の彼は、ソロになりたいけれど、才能が及ばず、やけくそになったり、浮気をしてしまったりして、何かと妻との間にはごたごたが耐えない..がいつも妻の元に戻ってきてはそこに安息を見いだす彼。

 ラストのシューストレームが演じる指揮者の「第九」の解釈とスティーグの回想が重なる場面は涙もの。モーツアルトのオペラもラストは悪人も善人も一緒に手をつないで出てきて「いろいろあったけれど、いいじゃないか、終わり良ければ全て良し」という愛に満ちた終わり方で幕が閉じるという。ベートーベンの「第九」もまさにそういう歓喜の歌だと思った。良い作品です。

 

  □原題 Till glädje

□製作年 1950

□製作国 スウェーデン

□上映時間 97

□監督 イングマール・ベルイマン

□出演 マイ=ブリット・ニルソン、スティーグ・オリーン、ヴィクトル・シェストレム、ビルイェル・マルムステーン

□音声 モノラル

□フォーマット スタンダード

□カラー モノクロ

□言語 スウェーデン語

(CS/ch260)

 

 

 

投稿者 nao : 00:00 | コメント (0) | トラックバック (0) □001.ヨーロッパ映画□

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