2007年11月23日

ヴェルクマイスター・ハーモニー

Werckmeister Harmonies


 ハンガリーの鬼才といわれているタル・ベーラ監督。始めてみたのですが、アンゲロプロス顔負けの長回し。148分の映画なのにわずか37カットのシーンしかないらしい。長回しの監督さんて、そのシーンを細部まで観ても、完璧なカットでつくられているという自信があるのでしょうね。まるで絵画のように美しいと感じるシーンが多くて、この監督さんの場合もやはり室内の備品の置き場所ひとつとってもきちんと計算されて置かれてあるような印象だった。

 内容はとてもわかりにくく、幻想的。去年の今頃に読んでいた「ブルーノ・シュルツ」の小説の雰囲気によく似ていると思った。

 郵便配達の仕事をしている青年がいて、その青年は老音楽家の世話もしている。「ヴェルクマイスター」というのは今の12音階をつくった17世紀のドイツのオルガン奏者なんだって。で、その老音楽家が「ヴェルクマイスター」の音階つにいて、批判めいたことを言う。「ヴェルクマイスター」とこの映画の直接的な接点はそこだけだが、その後の展開のひずんだ空気を象徴しているようだ。

 この街の広場に移動サーカスがやってくる。サーカスというよりは巨大クジラの剥製?の見世物小屋。そのクジラとプリンスという役者が現れると不吉なことが起こる..という不穏な空気が流れ、街全体がおかしくなってくる・・そして、プリンスが皆の前に姿を現わすことがなく、バイオレンスで街を破壊せよ,,という声がスピーカーで流れ煽動する..街全体が何かにとりつかれたように大多数のものたちによって破壊されていく..という空想的・夢を観ているような不思議な感覚の映画だった。

 ほかにも、この監督さんの作品を機会があれば観てみたいです。

 

公式サイト

http://www.bitters.co.jp/werck/index.html

 

□原題/英語題 Werckmeister Harmonies/

□製作年 2000

□製作国 ハンガリー=ドイツ=フランス

□上映時間 148

□監督 タル・ベーラ

□出演 ラルス・ルドルフ、ペーター・フィッツ、ハンナ・シグラ

□音声 モノラル

□フォーマット ビスタ

□カラー モノクロ

□言語 ハンガリー語

(CS/ch260)

投稿者 nao : 00:00 | コメント (0) | トラックバック (0) □001.ヨーロッパ映画□

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